ECサイトの市場規模はどの程度?

まずECとは「eコマース/Electronic Commerce」の略で、簡単に言うと、インターネット経由でサービスを提供することです。そしてECサイトは、それらを提供するサイトになります。

●EC    →インターネット経由でサービスを提供すること
●ECサイト →インターネット経由でサービスを提供しているサイト

例えばアマゾンや楽天市場、ヤフーショッピングなどの物販サイトは、言うまでもなくECサイトですし、エンタメで言うと、YouTubeやHulu、U-nextといった動画配信サイトもそれに当たります。

今ではリアル店舗を運営している企業がECサイトを開設・運営することが多く、ECサイトの市場規模は成長を遂げてきていますが、ここ数年でどの程度伸びてきたのかをデータを見て確認したいと思います。

【ECサイトの市場規模】
2010年 7兆7880億円
2011年 8兆4590億円
2012年 9兆5130億円
2013年 11兆1660億円
2014年 12兆7970億円
2015年 13兆7746億円
(出典)販促会議

【EC化率の推移】
2010年 2.84%
2011年 3.17%
2012年 3.40%
2013年 3.85%
2014年 4.37%
2015年 4.75%
(出典)販促会議

このように「ECサイトの市場規模」は毎年1兆円規模の上昇があります。また「EC化率の推移」は最近6年間で2.84%から4.75%まで上昇しているのが分かります。

それでも10%近くあると言われるアメリカとは差があることを考慮すると、このようなインターネットサービスは鈍化しつつも、さらに成長していくことが見込まれます。

ECサイト市場の内訳は?

ECサイトがここ数年で成長してきて、今後さらに伸びていくだろうという展望は分かりましたが、そのECサイトは実際どのようなサービスを提供しているのでしょうか?

ここでは最近である2014年と2015年に焦点を絞って、その内訳を見てみたいと思います。

【2014年のECサイト】 ※12兆7970億円
●物販系   6兆8042億円
●サービス系 4兆4816億円
●デジタル系 1兆5111億円

【2015年のECサイト】 ※13兆7746億円
●物販系   7兆2398億円
●サービス系 4兆9014億円
●デジタル系 1兆6334億円

※物販系・・・・食品、飲料、生活家電、AV機器、PC・周辺機器等、書籍、映像・音楽ソフト、化粧品、衣料品、雑貨、家具、インテリア、自動車等
※サービス系・・旅行、飲食、チケット販売、金融サービスなど
※デジタル系・・.電子出版(電子書籍・電子雑誌)、音楽配信、動画配信、オンラインゲームなど

このようにECサイト市場は半分以上「物販系サイト」で占めており、次いで「サービス系」「デジタル系」と続いているのが分かります。我々の生活に占める割合を考えれば、全うな結果なのかもしれません。

まとめ

インターネットが台頭した2000年代に比べると、2010年代はネットの認知度・普及度において鈍化してきています。しかしまだまだ市場成長性は高く、スマホの普及、または次世代の端末などの期待値も高いです。

中小企業を含めた会社はリアル商売だけでなく、ネットと上手く融合させて、ネットで注文したものが実店舗で受け取れるなどの「オムニチャネル化」の必要性を理解し、施策を進めている段階といえるでしょう。

企業から消費者へサービスを提供するだけでなく、消費者同士の取引(CtoC)も増加してきているところも注目すべきポイントです。

企業だけでなく個人で立ち上げるECの起業家も、さらに今後増えていくと予測されます。